2021年、コロナ禍でも行ける国を探して著者は毎夜パソコンの画面を見ながら各国の入国規制を調べることを日課のようにしていた。入国規制や度重なる検査。コロナ禍はまるで旅を東西冷戦時代の40年前に戻してしまったかのようだ。
タイの次に浮かびあがった「コロナ禍の旅」はエジプト。ソウルを経由してエチオピアのアディスアベバ、そこからエジプトのカイロへ向かう――が、空港を出るとそこには防護服を着たスタッフも飛沫防止のビニールシートもなかった。バンコクやソウル、そして日本で感じたコロナ禍の緊迫感はいったいどこへ!?
40年前の旅の記憶を辿りながらナイル川を眺めアフリカの街をゆっくり歩く。「旅をするために旅をする」。バックパックを背負い海外へと向かった下川裕治の“コロナ禍旅行記”第2弾。